発展途上国の中には、今でもDDTを使い続けている所もある(残留農薬検査)

DDTは、日本では1971年に、農薬登録が失効して、ごく限られた使用だけになって国内使用量が激減し、さらに81年には、「化審法」によって「特定化学物質」の指定を受けて、全面的に使用禁止となった。

それでも、ごく微量ながら、最近でも食品中から検出される。

土壌中でなかなか分解せずに長く残留することが、DDTには命取りとなったわけだ。

ただ、DDTは製造コストが安く、効果も抜群だし、取り扱いも比較的簡単である。

土壌残留についても、研究者の間から「禁止せずに、使用量を制限すれば心配ない」との声もあったりして、発展途上国の中には、今でも使い続けている所もある。

将来起こるかもしれない危険性よりは、目前の食糧確保の方が優先されるということだ。